心の中のガラスのコップ

私達の意識の仕組みのたとえ話をしてみましょう。

私達の心の中には、ガラスのコップがあり、私達の心は、このコップを通してだけ世の中を見ることができるとしましょう。

お母さんのお腹の中に宿ったとき、そのコップの中身は最初は空っぽなんですが、お母さんがとっても綺麗な水を注いでくれます。最初のうちは少ししか水が入っていないので、周りのことがよく分かりません。だんだん水がたまってくると、そのコップを通った光を感じることで、赤ちゃんは、世の中のことを知ることができるようになります。

お母さんは、「この子はうちの子よ」と分かるような、赤ちゃんに個性をつけたいと思います。

可愛いお洋服を着せたり、ピアノを習わせたり、サッカーを習わせたり。なんとか家の習慣までつけちゃったりします。

個性をつけるために、そのコップの中にいろんな色の付いたインクを垂らしていきます。赤、青、黄色、緑、黒、ピンク・・・・・・、いろーんな濃さのいろーんな色があります。赤ちゃんはこのコップを通った光を通じで世の中を見ていくので、濃すぎると世の中が見えなくなっちゃうし、薄すぎると、個性がつきません。

お父さんは、お母さんを手伝います。でも、上手に手伝ってくれないと、上手な調合ができません。夫婦喧嘩をしちゃうとイライラしながら、インクの調合をしちゃうので、イライラの気持ちも入ってしまいます。

このインクは調合がとっても面倒で、ずーっと付きっきりで調合してないと駄目なんです。ちょっと目を離すと、目詰まりを起こしたり、なかなか出ないので力を込めると出過ぎちゃったりとても大変です。

ガラスのコップが心の中にあるので、乱暴に扱われると割れてしまうと思って、鎧を着けます。

本当は、このコップの周りには十分な防護装置が付いているのに、気づかず。

お母さんがインクの調合を間違えると、世の中がよく見えなくなってしまいます。よく見えないまま、世の中を歩き回るといろんな所にぶつかってしまったり、つまずいて転んでしまったりします。

そうすると、大変だ、コップを守らなければいけないと思って、どんどん鎧を頑丈にしていきます。

頑丈になると、中のコップが割れずに済むのですが、困ったことが怒ります。

そうです、周りの情報が入りにくくなって、さらに、転んだりぶつかったりしてしまうのです。

そうすると、もっと怖くなってもっと鎧を頑丈にしていきます。

両親ががインクの調合をできるのは、小学校を卒業する頃までです。

でも、心配性な親は、自分が調合したインクを守るためにと、鎧を作る手伝いをします。本当は、鎧無しで、生きられるって教えてあげないとならないのに。

子どもが社会に出ると、ガラスのコップの中の濁ったインクだけでも、周りのモノがよく見えないのに、鎧が頑丈すぎると、更によく見えないので、たくさんの失敗をしてしまい、更に、鎧を厚くしていきます。

周りの人のアドバイスも、鎧と濁ったインクが邪魔をして、その人の中に、一部しか入ってきません。

そこで、その人は、世の中のことを、間違って理解してしまうのです。

「この世の中には、お化けがいるなんて事はありません」と書いてあっても、「この世の中には、お化けがいる」しか見えなくて、「なんて事はありません」の部分が見えないのです。

すると、これは大変だと言うことになって、自分を守るために、更に鎧を厚くしてしまうのです。困った連鎖反応です。

鎧が、厚いと、情報が入りにくくなってしまうだけでなく、自由に動けなくなるので、ストレスもたまってきます。

本人が鎧を脱ぎたいと思っても、脱ぐと自分を守れないと葛藤が起こり、更にストレスがたまります。

人から良い話を聞いても、自己啓発セミナーに出ても、楽しい体験をしても、鎧と濁ったインクのために、ゆがんだ情報しか感じられなくなってしまうのです。

でも、安心して下さい。

催眠療法や瞑想法によって、意識が変性意識状態になると、最初から備わっている防護装置を外すことができます。

防護装置を外すことが重要なのです。

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